大河ドラマ『豊臣兄弟!』第3回「決戦前夜」は、2026年1月18日に放送されました。時は永禄3年(1560年)5月、桶狭間の戦いの直前です。有名な「草履取り」の逸話が、兄弟ならではの形で描かれました。
第3回のあらすじ
清須に着いた3人。藤吉郎は織田家の家臣・浅野長勝の屋敷を訪ね、直を長勝の娘・寧々(浜辺美波)の侍女にしてもらいます。
兄弟二人の暮らしが始まると、藤吉郎は「秘密の計画」を打ち明けます。それは父の仇討ち。信長の家臣・城戸小左衛門が父の手柄を横取りし、命まで奪ったというのです。小一郎は、城戸が父のものらしいお守りを身につけているのを見て、兄の話を信じます。
ある日、藤吉郎は城戸のものと思いこんだ上等な草履を盗んで売ろうとします。止める小一郎ともみ合っていると、現れたのは織田信長。「わしの草履じゃ」と言われ、藤吉郎はとっさに「温めておりました」とごまかします。兄弟が片方ずつ懐から草履を出す、思わず笑ってしまう場面でした。
そこへ今川義元(大鶴義丹)が大軍で尾張へ向かっているという知らせ。信長は動かず、出陣を願い出た藤吉郎を叱りつけます。小一郎が和睦をすすめると、信長は小一郎を殴り、「負けるとわかっていても、命をかけて戦わねばならぬことがある。それが侍じゃ」と言い放ちます。藤吉郎は猿のような動きで場をなごませ、信長の怒りをしずめました。
今川方では、松平元康(のちの徳川家康、松下洸平)が大高城へ兵糧を運び入れる場面で初めて登場します。小一郎は直に励まされ、侍として戦う覚悟を決めました。
主な登場人物
- 小一郎(豊臣秀長)/仲野太賀
- 藤吉郎(豊臣秀吉)/池松壮亮
- 寧々(のちの北政所)/浜辺美波
- 浅野長勝/宮川一朗太
- 弥右衛門(兄弟の父)/小林顕作
- 今川義元/大鶴義丹(初登場)
- 松平元康(徳川家康)/松下洸平(初登場)
史実と比べてみると
- 草履取り:秀吉が信長の草履を懐で温めたという話は、江戸時代の太閤記物で広まった逸話で、本当にあったかはわかりません。ドラマは「盗もうとしたのをごまかした」という独自の解釈にしています。
- 大高城の兵糧入れ:桶狭間の前日、19歳の元康が今川方の大高城に兵糧を運び入れた話はよく知られています。
- 今川軍の数:ドラマでは2万5千。史料によって2万5千から4万5千まで幅があり、はっきりしません。
- 寧々の父:寧々は杉原定利の娘で、浅野長勝の養女になったとされます。ドラマは長勝を父として描いています。
- 兄弟の父:秀長を秀吉の異父弟とする説と、同じ父の兄弟とする説があります。本作は同じ父の兄弟として描いています。父・弥右衛門が城戸に殺されたという筋は創作です。
振り返り
「草履を温めた」という有名な話を、兄の悪だくみと弟のとっさの機転に置きかえたところに、この作品の味があります。信長の「それが侍じゃ」は、小一郎が侍とは何かを考え始めるきっかけになりました。
放送中の回の記事や登場人物の解説は、大河ドラマ『豊臣兄弟!』特集にまとめています。
























