大河ドラマ『豊臣兄弟!』第25回「変事の予兆」は、2026年6月28日に放送されました。天正8年(1580年)。安土城ができあがり、織田家は絶頂をむかえます。けれどもその裏で、本能寺の変へつながる火種がくすぶりはじめます。
目次
第25回のあらすじ
蜂須賀正勝は、15年前の秀吉との約束がかなう形で龍野城の主となります。安土城も完成し、普請をまかされた信長の甥・織田信澄(緒形敦)がねぎらわれました。
ある日、信長は家臣たちに相撲をとらせます。若い近習の森乱(蘭丸)(市川團子)の相手に選ばれたのは、佐久間信盛・林秀貞・安藤守就という古株の重臣3人。森乱は3人をあっさり投げ飛ばし、信長は負けた3人に追放を言いわたします。あまりに理不尽な処分のわけを兄弟がさぐると、裏切りの気配のある家臣を、命をとらずに追放ですませたという信長の考えが見えてきました。
一方、信長は四国の長宗我部元親(磯部寛之)に「四国は切りとり次第」と約束していたのを、「気が変わった」とひっくり返します。元親との取り次ぎ役だった明智光秀は面目を失い、大きく動揺しました。
最後、光秀のもとに娘婿の信澄が現れ、小さな紙を渡します。そこには「信長を討ち取るべし」の文字。足利義昭からの密書のようですが、本物かどうかはわかりません。
主な登場人物
- 小一郎(豊臣秀長)/仲野太賀、藤吉郎(豊臣秀吉)/池松壮亮
- 織田信長/小栗旬、明智光秀/要潤
- 森乱(蘭丸)/市川團子(初登場)
- 長宗我部元親/磯部寛之
- 織田信澄(信長の甥・光秀の娘婿)/緒形敦
- 佐久間信盛/菅原大吉、林秀貞/諏訪太朗、安藤守就/田中哲司
- 蜂須賀正勝/高橋努
史実と比べてみると
- 安土城:天正4年(1576年)に築きはじめ、天正7年に天主ができて信長が移ったとされます。
- 重臣の追放:天正8年8月、信長は佐久間信盛父子を追放しました。本願寺攻めでの怠けぶりなどを責めた19か条の折檻状が『信長公記』に残ります。同じころ林秀貞や安藤守就も追放されました。追放は史実ですが、相撲に負けた罰というのは創作です。信長が相撲好きで、安土で何度も相撲を開いたことは史料にあります。
- 四国問題:信長は元親の嫡男に「信」の字を与えるなど友好的でしたが、のちに方針を変え、元親に土佐と阿波の南部だけを認めるとして関係が悪くなりました。光秀は取り次ぎ役でした。これを本能寺の変の原因のひとつとみる説は近年有力ですが、諸説のひとつです。
- 義昭の密書:変の前に光秀あてにこうした密書があったという確かな史料はなく、この場面は創作です。
- 森乱:森可成の三男で、信長の近習。本能寺の変で討死したとされます。
振り返り
華やかな安土の陰で、古い家臣は切り捨てられ、約束は破られる。光秀の手に渡った一枚の紙が、物語を本能寺へと動かしはじめました。題のとおり「変」の予兆に満ちた回です。
放送中の回の記事や登場人物の解説は、大河ドラマ『豊臣兄弟!』特集にまとめています。
























