大河ドラマ『豊臣兄弟!』第20回「本物の平蜘蛛」は、2026年5月24日に放送されました。天正5年(1577年)9月から10月。無断で帰った秀吉の命が危うくなり、松永久秀が名物の茶釜「平蜘蛛」とともに最期をむかえます。
目次
第20回のあらすじ
勝家にさからって陣を離れた秀吉に、信長は「では死ね」と死罪を言いわたします。小一郎は兄を救うため、織田の重臣たちに助けを求めて回りました。久しぶりに出てきた明智光秀は、義昭の追放以来すっかり元気をなくし、「私が何を言っても上様のお気持ちは変えられない」と弱気です。最後は、羽柴家の女たちが名を連ねた起請文が信長の前に差し出されました。
そこへ、松永久秀がまた背いたという知らせ。信長は秀吉を生かす条件として、久秀を降伏させ、平蜘蛛を差し出させるよう命じます。
兄弟は信貴山城の久秀をたずねます。久秀は二つの平蜘蛛を並べ、「どちらが本物か見分けてみよ」と難題を出しました。兄弟が偽物をこわそうとして本物を見きわめようとすると、久秀は降伏を約束します。
ところが兄弟が城を出ようとしたとき、城で大きな爆発が起こります。炎に包まれた久秀は笑いながら「二つとも偽物よ。何が本物かなどどうでもいい」と言い、信長のまぬけな姿をあの世から見てやると言い残して、城とともに果てました。秀吉は死罪をまぬがれます。
主な登場人物
- 小一郎(羽柴長秀/豊臣秀長)/仲野太賀、藤吉郎(羽柴秀吉)/池松壮亮
- 織田信長/小栗旬
- 松永久秀/竹中直人(この回で退場)
- 明智光秀/要潤
- 竹中半兵衛/菅田将暉
- 織田信忠/小関裕太、荒木村重/トータス松本
史実と比べてみると
- 信長の怒り:北陸から勝手に帰った秀吉に信長が激怒したことは『信長公記』にあります。ただし死罪を言いわたした話や、起請文で救われた話はドラマの創作です。
- 久秀の謀反:天正5年8月、久秀は石山本願寺攻めの陣を離れて信貴山城にこもりました。信長は使者を送って理由をたずねたとされますが、使者は松井友閑とされ、兄弟の談判は創作です。
- 平蜘蛛:口が広く平たい形の茶釜です。信長がほしがったのに久秀が渡さなかったとされ、「差し出せば許す」という話も逸話として伝わります。
- 久秀の最期:天正5年10月10日、信忠の軍に攻められて自害しました。平蜘蛛を割った、火薬で爆死したという話は後世の軍記によるもので、確かな史料での裏づけはありません。
- 久秀の人物像:近年の研究では、「梟雄」というイメージの多くは後世につくられたものと見直されています。
振り返り
本物か偽物かにこだわる者たちを、最後に笑い飛ばした久秀。竹中直人さんの怪演が光る退場でした。気落ちした光秀のようすは、のちの本能寺へつながる小さな伏線にも見えます。
放送中の回の記事や登場人物の解説は、大河ドラマ『豊臣兄弟!』特集にまとめています。
























