信長・秀吉・家康の趣味を比較|鷹狩り・相撲・茶の湯・能・薬づくり ― 趣味に表れた三英傑の生き方【豊臣兄弟!第41回】

鷹狩りと相撲の信長、黄金の茶室の秀吉、薬草で薬をつくる家康を並べたイメージイラスト

大河ドラマ『豊臣兄弟!』第41回「家康の野望」では、徳川家康が薬草にくわしく、酒もほどほどにたしなむ姿が描かれました。実際の家康は、薬草を集めて自分で薬を調合するほどの「健康マニア」だったことで知られています。では、織田信長と豊臣秀吉は、どんなことに夢中になっていたのでしょうか。この記事では、三英傑の趣味を比べながら、それぞれの人柄と生き方を見ていきます。

先に答え

信長の趣味は鷹狩り・相撲・茶の湯(名物集め)・南蛮の品など。新しいもの、珍しいものを好み、趣味を通して家臣や大名を動かしました。

秀吉の趣味は茶の湯・能・花見など。黄金の茶室や北野大茶湯、醍醐の花見のように、大がかりで人を楽しませる「見せる趣味」が中心でした。

家康の趣味は鷹狩りと薬づくり。生涯にわたって鷹狩りで体をきたえ、薬草を集めて自分で薬を調合しました。75歳まで生きた長生きは、こうした趣味にも支えられていたと考えられています。

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目次

三英傑の趣味を比べてみると

織田信長豊臣秀吉徳川家康
おもな趣味鷹狩り、相撲、茶の湯、南蛮の品茶の湯、能、花見鷹狩り、薬づくり、読書
有名な場面安土城での相撲大会、名物狩り黄金の茶室、北野大茶湯、醍醐の花見駿府での鷹狩り、薬の調合
趣味の特徴新しいもの・珍しいものを好む大がかりで、人に見せて楽しませる体と命を守るための実用的な趣味
亡くなった年齢49歳(本能寺の変)62歳75歳

織田信長の趣味 ― 新しいもの好きの天下人

信長は若いころから鷹狩りを好み、また相撲を見るのが大好きでした。安土城では何度も大がかりな相撲大会を開き、強い力士を家臣として召し抱えたことも伝わっています。

茶の湯では、名物と呼ばれる茶道具を集める「名物狩り」を行い、手柄を立てた家臣に茶道具や茶会を開く許しを与えました。茶の湯を、家臣をまとめる仕組みとしても使ったのです(「御茶湯御政道」)。南蛮の品を好み、宣教師が持ちこんだ珍しい品々にも強い関心を示しました。信長と秀吉の茶の湯のちがいは信長と秀吉の茶の湯・文化を比較でくわしく解説しています。

豊臣秀吉の趣味 ― 人を楽しませる「見せる趣味」

秀吉は、主君・信長の茶の湯を受けつぎ、さらに大きく広げました。天正15年(1587)には、身分を問わず誰でも参加できる北野大茶湯を開き、組み立て式の黄金の茶室を作らせています。茶頭には千利休を置きました。

晩年の秀吉は能にも夢中になり、自分を主人公にした新しい能を作らせて、みずから舞台に立ったといわれます。亡くなる年の春には、京の醍醐寺で盛大な花見(醍醐の花見)を開きました。秀吉の趣味は、多くの人を集め、天下人の力を見せる場でもあったのです。

徳川家康の趣味 ― 鷹狩りと薬づくり

家康は、生涯にわたって鷹狩りを好みました。野山を歩き回る鷹狩りは、体をきたえる運動であり、領地の様子を自分の目で確かめる機会でもありました。晩年に駿府で暮らしたころも、たびたび鷹狩りに出かけています。

もう一つの趣味が、薬づくりです。家康は中国の薬の本を読み、薬草を集めて、自分で薬を調合しました。家臣に薬を与えることもあったと伝わります。第41回で描かれた薬草にくわしい家康の姿は、この史実にもとづいたものといえるでしょう。くわしくは姉妹サイトの徳川家康は薬を自分で作っていたのか(日本の歴史ガイド)、徳川家康はなぜ75歳まで長生きできたのか(日本の歴史ガイド)をどうぞ。

【考察】趣味に表れた三人の生き方

ここからは筆者の考えです。三人の趣味を並べると、それぞれの生き方がよく表れています。新しいものを次々に取り入れた信長は、古いしくみを壊して時代を切り開いた人でした。人を集めて楽しませた秀吉は、人の心をつかんで天下をまとめた人でした。そして、体をきたえ、薬で命を守った家康は、じっと時を待ち、最後に天下を手にした人でした。

「鳴かぬなら」の句で三人の性格がたとえられるように、趣味にもその人らしさが出ています。とくに家康の場合、長生きしたことそのものが天下を取る力になりました。秀吉より長く生きたからこそ、関ヶ原の戦いに勝ち、江戸幕府を開くことができたのです。家康の趣味は、天下取りのための「備え」でもあったのかもしれません。

まとめ

信長は鷹狩り・相撲・茶の湯・南蛮の品、秀吉は茶の湯・能・花見、家康は鷹狩りと薬づくりを好みました。新しいもの好きの信長、見せる趣味の秀吉、体を守る趣味の家康と、三人の趣味にはそれぞれの人柄と生き方が表れています。大河ドラマ『豊臣兄弟!』第41回で描かれた家康の薬草の知識も、こうした史実をふまえたものでした。第41回の内容は第41回「家康の野望」あらすじと振り返りでどうぞ。

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